『エレファント』

ガスヴァンサント監督のエレファントを観ました。この映画は、１９９９年に実際に起こったアメリカのコロンバイン高校における銃乱射事件をモチーフにしています。
とある高校校舎での生徒たちの平凡な一日。学内を歩くいろんな生徒たちをカメラが追っていきます。ストーリーもほとんどなく、ちゃんとした台詞もあまりない（会話の大半が、出演者たちのアドリブだったらしい）。しかしそれが返って心地よく、かつリアリティが増幅されている感じがした。
普通の映画ならば、内容がなければ「なんだこれ？」って事で一蹴されそうですが、この映画に関してはそれが許される。その点が決定的に違ってる。なぜかと言えば、この直後に前述の銃乱射事件が起こる事が容易に想像できるからです。
嵐の前の静けさを捉えたこの映画、見事カンヌグランプリに輝きました。

↓この映画も、コロンバイン高校銃乱射について描いている。（銃社会アメリカの闇を突撃取材）